フジフィルム ファインピクスF550EXRについて

FinepixF550EXR

☆ジャンク度☆
無し
撮影可能


FinepixF550EXR FinepixF550EXR
 ライカ判換算で24〜360mmF3.5〜5.3の光学15倍ズームレンズを登載。
 それに1600万画素級撮像素子を組み合わせるんだから、最強だって思うわなあ。

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 このグリップは効果がある。
 電源ON時に必ずポップアップするフラッシュは如何なものか。

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 GPSは要らないっすね。そんなにどこにいるのか知ってほしいかなあ。


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 モデルチェンジでCCDからCMOSに変更になったらしい。
 EXR技術はそのまま踏襲。

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 斜めに配置するダイヤルがオシャレ。


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 スタイリングはゴージャス感を持たせている。

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 液晶ビュワーの見え具合もイイですよ。
 2011年のカメラですからね。悪いわけがない。

FinepixF550EXR
 電源はNP−50。そこそこ信頼できる電池だ。

 本カメラを「影の主力機」として公言してた時期がある。「真の」主力機はフィルムカメラだという意味合いも含めいているのだが、デジカメは次々と戦線に投入しては処分するので流動性が高く、デジカメを想定しても「真の主力機」は寿命が短いのだ。なので、「影の主力機」というのは「当面、手放す予定が無く、持続的に使うコンパクトデジカメ」という意味であった。しかし、白状するとそう公言した時、本カメラで撮影したのは1回だけだった。それで十分なレスポンスだったので、撮影画像もロクにPCでは確認しなかった。いや、したのだが大して撮影にリキを入れなかったので真面目に評価しなかったのだ。何故、そんな事態に至ったのかというと、本カメラのスペックが素晴らしいのだ。ライカ判換算で24〜360mm24〜360mmF3.5〜5.3の光学15倍ズームレンズを登載し、1600万画素の撮像素子を組み合わせる。しかも、フジフィルム肝いりのEXR撮像素子なのだ。それでオートモードでISO3200まで増感して手振れ補正機構付き。そりゃ、無敵って感じだよな。浮足立つのを押さえるのだって無理があるだろう。こんな、素晴らしいカメラが500円で転がっているんだから、もしかしたら「地上の楽園」なのだろうか、我が国は。
 無論、そんな「地上の楽園」は有りえない虚構だよな。「ショー軍さん」がなんと、のたまってもだ。本カメラはそんなカメラである。
                ☆           ☆
 本カメラの登場は2011年の春である。2011年にもなると、安定的に綺麗に写るデジカメ何て当たり前だから、大して話題にもならない。なので、モダンなデジカメはネット検索でもヒットしない物なのだが、本カメラを取り扱ったコンテンツは多い。これはちょっと例外的で、どんなに使い物になってもペンタックス オプティオE90なんて検索しても、殆どヒットしないだろう。もしかしたら、海外圏の方がヒット率か高いかもな。なので、本カメラのスペック的な情報はさらっと紹介したい。ネット検索すれば「荻窪さん」とかが、いまだ生存なさっているのが確認できて微笑ましいだろう。
 レンズは上記の通り、ライカ判換算で24mmをカバーする光学15倍ズームレンズである。撮像素子は1600万画素級でフジフィルム伝統のハニカム配列に「EXR」と称する技術を組み合わせている。これは、隣り合った撮像素子を混合して感度を倍にしたり、隣り合った画素それぞれに別の露光時間を割り当ててダイナミックレンジを広くする技術である。この種の技術へのフジフィルムの取り込みは長い歴史を持っている。ファインピクスF700は低感度専用の撮像素子と高感度(標準)専用の撮像素子が物理的に併設していた。これは、効果はそれなりにあったものの、やはり生産技術的には難しく、撮像素子の頻繁な不具合が発生している。本カメラの場合、物理的に異なる特性の撮像素子を並べているのではなく、ソフトウェアでフレキシブルにコントロールしているようだな。「EXR」に特化した機能としては3モードを搭載している。「HR」が普通に1600万画素級で撮影するモード。「DR」は2つの撮像素子に異なる露光時間を割り当てて、画像処理で補完してダイナミクスレンジを広げる処理を行うモード。「SN」は2つの撮像素子の受光量を加算して感度を2倍にするものである。つまり、「DR」モードと「SN」モードでは実際の撮影画像の画素数が半分の800万画素級になってしまう。拙僧は大した問題だとは思わないが、カメラ側が動的に「EXR」モードを変更するモードを選択すると1600万画素級の撮影画像と800万画素級の撮影画像が混在することになるな。これらは、長年のフジフィルムフォロワーとしては聞き覚えのある技術である。高感度モードだと撮影画素数が減ってしまうのも、以前から存在した制約なので特別驚くほどの事ではない。なお、前モデルであるファインピクスF300EXRではCCDだった撮像素子が、本カメラではCMOSになった。何かCCDにデメリットがあったのか、CMOSにメリットがあるのか、よくわからない。ただ、ファインピクスF300EXRではコンパクトデジカメでは珍しい「位相差AF」を搭載していたが、本カメラは常識的な「コントラストAF」だけになってしまった。この辺りにコストダウンを感じるな。実際には充分なレスポンスなのだが、完全に信頼しきれないのは後述する。
 最高感度はISO3200モードであるが、撮影画素数を制限すると更に高感度が設定できたがするんだが、忘れてしまったなあ。感度オートモードもきめ細かく最上限が400〜3200と4段階に設定できる。拙僧などは写っていればノイズは大して気にもならないので「AUTO(3200)」で全て撮影した。勿論、手ブレ補正機構を搭載し、顔認識AFも搭載する。どの程度当てになるのかは怪しいが。他に特徴的にはGPSを搭載し、自分の位置を記録できるそうだ。なんだか、そいうGPSロガーという方々がいらっしゃるらしいのだが、自分が新宿の280円均一居酒屋で安焼酎を飲んでいるのなんて他の方に知ってほしいかねえ。そういう、ブログやツイッターがあるようなので需要はあるのだろう。拙僧なんて自分がどこにいる(いた)のか、絶対に特定してほしくないけどな。斜めに配置したシーンモードダイヤルにボディ中央部で盛り上がったスタイリングなど、本カメラのデザインは割と凝っていてゴージャスである。パッと見は、「もっとも小型のルミックスGシリーズ」に見えなくはない。外装も押しが強く、高級感と言うよりは「ゴージャス」だな。それはそれで悪いものではない。今どきのコンパクトデジカメにしてはボタンやダイヤルと言った入力インターフェイスが多いが、操作系は混乱してない。無理に合理化を押していないので、スグに操作は覚えるだろう。電源起動時にフラッシュが勝手にポップアップするのは如何なものかと思う。手動で押し込めば勝手に光ったりしないのだが、拙僧のように撮影がヤマシイ人間はフラッシュを勝手に焚かれるくらいなら写っていない方がマシなので、感心できないな。
                ☆           ☆
 と、ここまでは良い話だ。上記の通り、本カメラはフジフィルムの技術を惜しまず投入した「無敵」レベルのスペックを搭載している。実際に撮影している時は、高レスポンスだし高倍率光学ズームレンズと高感度モードの組合せは撮影シーンを選ばない。流石に、あまりにも暗い居酒屋通りとかは液晶ビュワーで見てもノイズやブレは確認できる。しかし、殆どの場合は欠点とは思わないだろう。本カメラでなければ満足な撮影もままならないシーンである。
 しかし、本カメラは中々の曲者である。撮影時には全く気付かいないのだが、PCに画像を転送すると謙虚になる。まず、広角側でパースがキツクつく。それは24mmなんだから当たり前と思われることだろうが、かなり周辺が流れるのだ。もっとも、それは致命的という程の問題とは思わない。問題は露骨に被写体が歪むのだ。これは安っぽいトイデジカメがいい加減な画像処理で広角風に引き延ばした感じなのだ。比較的、環境が暗く被写体が近めで、拙僧がスナップ撮影で満足なホールディングを保持していないカットに多い気もする。そうなると、例の高感度やダイナミクスレンジへのソフトウェアの対応と手ブレ補正機構の画像補正が組み合わさった時に、妥当性が怪しくなって被写体を歪ませるのかもしれないな。AVOX ADSS−02XSほど酷くは無いが、フジフィルムのとうなパワーメーカーが発売したカメラとしては大胆な歪みぶりだな。拙僧の個体が壊れているのかと思ったのだが、他の方のコンテンツが掲載している画像を拝見しても、どうも歪みが確認できるな。晴天下のビルのような建造物が被写体でもである。なので、本カメラの撮影画像はそもそも歪んでいるのだろう。レンズをプアにして画像処理で満足に修正するのはコンパクトカメラに限らず、かなり高級機でも今や常識らしい。どうも、その辺りのさじ加減が本カメラでは精錬が足りないのではと思うな。AFやAEも欠陥と言う程ではないが、2011年に登場したカメラとしては少々不甲斐ないな。拙僧の普通の撮影である行進間射撃のやっつけ撮影だから物足りないのかというと、そうとばかりは限らないな。晴天下で静物を撮影しても、もやっと写る場合が多い。これが、ちょっと光量不足のアーケードで行進間射撃となると、著しくピントが合う範囲が狭く、周辺は豪快に流れる。これはこれで面白い効果である。しかし、本カメラの高感度やダイナミクスレンジに特化した特性を鑑みると、多少イイ加減なホールディングでも、そこそこ安定感のある画像を撮ってほしいのだが。
                ☆           ☆
 個人的にはファインピクスには安定感を期待している。実際のところ、機械的な故障は古くからのファインピクスシリーズの共通する問題点であり、ファインピクスA310などはコンセプトとデザインが好きで7台くらい確保したのだが、殆どが何かしらの不具合が発生して、ちゃんとした稼働状態で手放したのは1〜2台だけじゃ無かったかなあ。海外遠征に動員し、出国前に確認したにもかかわらず空港内で故障が発覚してごみ箱に捨てたこともあれば、ネットオークションで落札を頂いて出荷直前に故障が発生したこともあった。本カメラの拙僧の個体が故障モノかと言いうと、そういうことではないと思う。しかし、ゴージャスなスペックや外観に反して何かと物足りないカメラなのは確かだ。個人的にはファインピクスはファインピクスF10から、ファインピクススF30F31fdあたりが実用品としては最良だった気がするのだが、そう考えるのは拙僧だけだろうか。
 その後、「影の主力機」はレンズカバー不良のクールピクスS6100に移行している。これも、大して実践に投入していないから、後でビックリという可能性も無きにしも非ずだな。

 では、撮影結果(浅草散歩編)を見て頂きたい。

(了:2013/9/12)

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