カシオ エクシリム EX−Z57について


EX-Z57

☆ジャンク度☆
無し
撮影可能


EX-Z57 EX-Z57
 ペンタックス銘のレンズが嬉しい。まだ、ペンタックスが単独で存在した。
 ライカ判換算で35〜105mmの光学3倍ズームレンズを登載。


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 500万画素級のパワフルな撮像素子を登載。


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 ボディ幅よりもレンズ長が長いのが、当時のコンパクトデジカメにはアドバンテージだった。


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 拡大した液晶ビュワー。

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 操作系は常識的デザイン。

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 先行モデルのEX−Z55との違いは、液晶ビュワーの拡大と光学ファインダーの省略である。


 カシオのデジカメは、拙僧のような保守的カメラファンには、伝統的なカメラメーカーでないと言うだけで軽視されがちだ。カシオ自身も画質を軽視して折角、確保したシェアを電気的な速さで失ったりもした。2013年の現在ではNHKの「プロジェクトX」も忘れ去られようとしているかもしれないから補足すると、コンシューマー用デジカメの先駆者はカシオのQV−10だった。画質は同世代のリコーのDC−2Lに及ぶものではなかったが、デジカメならではの使い勝手の面白さでヒットした。つまり、コダックやフジフィルムがフィルムカメラの画質に近づけるのに苦心していたのに対し、カシオは新たなるニーズを確保したのだ。旧世紀も1994年の話である。現在の視点では想像も難しいが、フィルムカメラの画質にデジカメが到達するまでに数十年は必要だとされていたのだ。
 カシオの画質に対する熱度の低さは、デジカメ市場からはマイナスの評価となった。それでも、130万画素級時代から光学8倍ズームレンズと回転レンズスタイルを組み合わせたり、カードサイズの極端にコンパクトなデジカメと投入したり、へそ曲がりなガジェット好きの隙間を打撃し、それなりに評価を受けていた。カシオも画質に全く無頓着だったのではなく、市場に先駆けてコンシューマ向けカメラとして300万画素級撮像素子を登載したQV−3000EXを投入したのだが、「カシオだから画質は悪いだろう」という理由で正当な評価を逃していた。カシオ自身もクリティカルな画質よりは「ユニークな使い勝手」や「突飛な発想」で勝負している節がある。超高速連射を実現したエクシリムEX−F1は顕著な例だろうな。エクシリムと言うブランドも、単焦点レンズに固定焦点(パンフォーカス)を組み輪わせ、当時としては異例のスリムボディを実現したEX−S1/M1から始まった。その後は光学ズームレンズを搭載した常識的なスタイリングのコンパクトデジカメとして継承する。もっとも、当時としてはボディ幅よりも伸長するレンズを組み合わせるのも画期的で、エクシリム=コンパクト(スリム)デジカメとしてブランドイメージを形成した。当初はペンタックのSMCブランドとのコラボレーションも効果を発揮したようだ。当時はペンタックスもHOYAやリコーに身売りせずに独自性を保っていたのだ。
 正直なところ、現在の市場においてカシオのデジカメが画質的なアドバンテージを保っているとは言い難い。しかし、伝統的な「ベストショット」のような使い勝手で独自性を保っていた。画像をPCのモニターで拡大して端の方の再現性を神経質に眺めるばかりがニーズではなく、軽いノリでそこそこの画質を求めるニーズもあったのだ。エクシリムはNP−40という素晴らしくタフなバッテリーに恵まれた事もあって、1000万画素級時代まで基本的なパッケージングを維持して継承する。エクシリム EX−Z55はカシオのブランドを安定化した立役者である。エクシリムシリーズにはサブタイプが多く、同じ500万画素級撮像素子を搭載した本カメラと、何が違うのかよくわからなかった。よくよく見ると、本カメラには光学ファインダーが無い。つまり、本カメラは液晶ビュワーを拡大し、光学ファインダーを廃止したのだ。時勢的には正しい判断であろう。既に、実質的には光学ファインダーの需要は無かった。かつては液晶ビュワーを非表示にし、バッテリーのエコの為に光学ファインダーで撮影するスタイルもあったが、NP−40はタフなバッテリーだったし、そんな時代ではなかった。
                             ☆                    ☆
 エクシリムEX−Z55と本カメラの差異は液晶ビュワーの大きさと、光学ファインダーの搭載くらいしかない。EX−Z55だって、当時としてはレスポンスは快適で不足は無かった。エクシリムは伝統的にコンパクトデジカメとしてはキメ細かな設定が可能で、ウルサガタのニーズも満たしたが、ウルサガタはやっぱりニコンかキヤノンのデジカメを選択した。
 本カメラの突飛だった特徴を取り上げるのは難しいのだが、突飛だった機能ではなく、イージーに取り掛かるのが本カメラの長所なのだろう。
 ひとまず綺麗に撮れるだけではデジカメが成立しなくなるのは少し先なのだが、カシオが上手なのは動画に書き込みできるとか、それなりにユニークなアプローチで一定のシェアを維持するのだ。

 では、撮影結果(三河山車祭り編)を見て頂きたい。

(了:2013/12/17)

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