ミノルタ ディマージュS304について


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一部では幻と言われるレアなコンパクトデジカメ。

☆ジャンク度☆
無し
撮影可能


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 「GT」レンズが評判がイイ。リコーで言うところの「GR」に相当するようだ。
 当時のコンパクトデジカメで光学4倍ズームレンズは珍しい。


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 電池室を兼ねたグリップは効果的。


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 ずんぐりとしたスタイルだが、ホールディングは良好。
 モノクロ液晶パネルが時代を感じさせる。


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 液晶ビュワーのクオリティは標準並み。


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 操作系が煩雑で入力キーがかなり多い。


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 やたらボタンが多いのに十字キーまで搭載する。
 ちょっと、お金をかけ過ぎなのではないだろうか。


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 記録メディアはコンパクトフラッシュ。


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 電源は単三型電池4本を使用。


 本カメラでびっくりしたのは、実は処分した時だ。ネットオークションでそこそこの価格が付いたのである。勿論、大した金額ではないが、今更、300万画素級のコンパクトデジカメにビットを入れる価格帯ではない。オプティオ430なんて、400万画素級でバッテリー付きで180円でも売れないのに。どうやら、本カメラは「幻の名機」とされているらしいのだ。しかも、「プロが絶賛した時には既に生産終了になっていた」という伝説が付いているらしい。なかなかミノルタらしいエピソードだな。しかし、21世紀にもなって「プロが絶賛」なんてコピーに喜ぶかねえ。本カメラの登場は2001年9月であり、同年12月には生産終了となっている。21世紀の量産耐久消耗品としては信じられない素早い生産中止だな。まるで、アンケートの悪かったジャンプの漫画みたい。それで、本カメラが伝説に値するかをちょいちょい綴ってみたい。
 時代的には本カメラの登場の2ヶ月前にディマージュ7が登場している。ミノルタが興廃を賭けた基幹モデルである。500万画素級の撮像素子と28〜200mmの高倍率ズームレンズを搭載していた。当時としては28mmをカバーするだけで、大したアドバンテージである。ニコンがクールピクス5000を出すのは同年の12月だ。本カメラの登場と同時にディマージュ5とディマージュE203をミノルタは送り出している。ディマージュ5はディマージュ7のボディに小さめの面積の300万画素級撮像素子を搭載したものである。実際のところ「500万画素級の撮影画像が増えても困る」という方もいらっしゃったのだろうが、本当にニーズがあったのかは疑問だ。撮像素子の大きさが変わっているのでレンズも35〜250mmとレンジが変わっている。ディマージュE203は、はっきり言って安カメラである。200万画素級で特別目立った欠陥があるわけではないのだが、半年後にコニカが発売したKD−210Zのデザインレイアウトがほぼ同じなので、どちらかのアプローチで作ったのであろう。その後、時間を大きく開けることも無く、ミノルタとコニカは合併してコニカミノルタになるのだから、その頃から生産施設の共用化が始まっていたのだろう。本カメラはスタンダードなミドルクラスを担当する、割と重要な位置づけだったのだが、どうもパンチの弱いところがある。本カメラを手に入れたのは結構前だが、どうも稼働に積極になれなかった。例えば、PCに撮影画像が残っているのだが、数カットの東京の風景が写っている。東京まで持って帰ったのだから、もっとバスバス撮ればいいのだが10カットも撮っていない。他にもちょいちょい持ち出した形跡があるのだが、積極的に撮影したいモチベーションを啓発しないらしく、撮影枚数が乏しいな。ボディサイズはずんぐりしているが、実際に撮影するにはこの位のボディマスがあってもイイ。単三電池4本使用でちょっと重さがあるのが難点だが、オリンパスのキャメディアC−3000シリーズに比べて大幅に重いということも無いから、要するにスタイリングと操作系が琴線に触れないのだな。
 撮像素子は330万画素級1/1.8型で、多分ディマージュ5と同じものである。レンズはライカ判換算で35〜140mmF3〜3.5とちょっと変則的な光学4倍ズームレンズを登載。EDレンズを採用し、高位レンズにしか与えない「GT」の称号を授かっている。って、いろんなコンテンツが書いているのだが、「GT」って結構展開していたブランドなのだろうか?思い立って手元のディマージュA2を発掘したら、確かにレンズ銘に「GT」と書いてあるな。これも、さっさと使って処分したいのだが、なかなか使わんのだなあ高倍率ズームレンズ搭載EVF機というジャンルは。スタイリングはもっさりしていて軽快感が無い。当時の単三電池4本使用のコンパクトデジカメとしては標準的か、やや重めのボディラインである。ディマージュ5/7が飛んだSF系スタイリングで、ディマージュE203が生粋の安物だから、本カメラのミドルレンジとしてのスタイリングは冴えたものである必要があったと思うのだが、どうもミノルタの本気度が感じられないなあ。もしかして、コニカに投げたのかなあ。本カメラの最大にミノルタらしいのはモノクロ液晶パネルに沿えて並んだシーンモードのアイコンである。これは正しくα303siというかα101siの物だな。α101siは500円以下で転がっていると猛烈に欲しくなるのだが、絶対に使わないし、一種のロリ趣向だろうとも思えて手が出ない。ミノルタのAF一眼レフカメラの「思いっきった」姿勢はキヤノンよりも遥かに大胆だったが、結果的にはミノルタブランドの地盤沈下を誘発したな。
 本カメラを取り上げたコンテンツは多い。大抵の場合は前述の通り「悲運の名機」とか「プロ絶賛の画力」という類だな。実際に本カメラが条件が良い時に描く画像は素晴らしい物がある。ポジの様なメリハリのある素晴らしい発色とシャープネスは時代不相応だ。しかし、そのバランスを保つのは容易ではない。複数のコンテンツで素晴らしいとされるAEだが、実際のところはかなりデリケートである。特に被写体に明暗の差があってハイライトが強くなる場合に弱い。ただ、前述のコンテンツの方々がまんざら嘘を書いているわけではないのは、2001年のデジカメ何ていう物はそんな物だったのだ。むしろ、本カメラは他のデジカメなら簡単に白とびするような明暗差を微妙なコントロールで残している。この点は凄いなあと思うのだが、「幻の名機」って程ではないな。本カメラの素晴らしいのはレスポンスなのだ。つまり、レリーズボタンを押下して、画像を記録し、液晶ビュワーにプレビューを表示して、再び撮影可能状態へ遷移する一連のシーケンスが当時のコンパクトデジカメとしては異例なほど素早いのである。この世代のコンパクトデジカメのレスポンスの遅さを皆さんは忘れているかもしれないが、3台のコンパクトデジカメを右手にぶら下げて、次々と使いまわした方が、まだ連続撮影が楽な程だ。まるで火縄銃である。これだけでも、魅かれるものがあるな。
 逆に言うと、そのくらいじゃないかなあ、本カメラのアドバンテージは。本カメラは起動後のレスポンスは素晴らしいのだが、起動そのものには鬼のように時間がかかる。7〜8秒かかるんじゃないだろうか。これはひとまず21世紀に生産したカメラとしては落第点だな。折角の高レスポンスも台無しである。それに電池のパワーダウンに著しく弱い。これは本当に「伝説」になるほど有名なのだが、ディマージュ7(5を取り上げたコンテンツは確認できなかった)も電池消耗に著しく弱いのが有名で、ディマージュE203も弱い。どのくらい弱いかというと、エボルタでは全く起動しない。充電器から取り出してスグに詰めても全く無反応だ。本カメラを満足に稼働する為には、充電完了間もないエネループを使うしかない。本カメラのデリケートさも問題だが、パナソニックのエボルタの駄目加減は半端ではないな。こんなものを良くも恥ずかしくも無く発売したものだ。三洋が無くなってエネループが消えるのではと心配なのだ。エボルタなんて全く使い物にならないからな。
                ☆                 ☆
 「販売期間が3ヶ月」というのが有名で今でも「伝説」として語られるのが本カメラなのだ。それで拙僧の懐具合も潤ったのだから結構な話なのだが。
 拙僧のブログも、ありがたいもので10年続かせて頂いている。カラシックデジカメを扱ったのは割と初期、というか、そんな馬鹿な事を言うのは拙僧位だったものだと思っていた。しかし、このような「幻の名機」があるとは全く知らなかったので、意外とそのジャンルも奥が深いのかもしれないな。



 では、撮影結果を見て頂きたい。

(了:2013/7/15)

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