ソニー サイバーショット DSC−F55Vについて


DSC-F55V

☆ジャンク度☆
撮影画像にフォギーがかかる
撮影可能


DSC-F55V DSC-F55V

 自撮りも可能な回転レンズ式。


 本カメラは2000年5月に登場したカメラである。丁度、例のATピストル型のカールツアイス製光学5倍ズームのバリオゾナーを搭載したサイバーショットDSC−F505Vと同時に発売となっている。共通なのは本カメラは基本的に200万画素級のサイバーショットDSC−F55Kを300万画素級化したものであり、同じようにDSC−F505VもDSC−F505Kを300万画素級化したものである。と書けば話は簡単なのだが、そうでもないのだ。というのも本カメラもDSC−F505Vも撮像素子は334万画素なのだが、有効画素数は262万画素なのだ。撮像素子の2.5割くらいは使っていない。同時期に同じ撮像素子を搭載したサイバーショットDSC−S70は有効画素数が324万画素だから、それこそ有効に使っているのだが、本カメラもDSC−F505Vも300万画素級デジカメと言っていいかちょっと疑問だな。レンズのイメージサークルの問題なのだろうか、ソニーはそういうところに無頓着でサイバーショットDSC−P3も330万画素級の撮像素子を搭載しながら有効画素数は280万画素である。本カメラは定価ベースで8.8万円もするカメラなのだから、当時のコアなフォロワーでさえちょっと損した気分になったと思うのだが。もっとも、当時のメモリースティックの上限が64MBで、しかも1本7000円くらいしたそうだから、画素数が多少割り引いてもツアイスのレンズでソニーのカメラならよかったのかもしれない。
                ☆           ☆
 実は拙僧の個体はカメラ側でどう設定しても撮影画像がフォギーになってしまうジャンクなので、カメラとして正当な評価ができない。拙僧が毎回ちゃんと正当な評価をしているとはとても言えないのだが、兎も角、今回のコンテンツはサラッと機能を紹介するに止めたい。本カメラのマイナーチェンジ版のDSC−F55DXがちゃんとした個体だったので、そちらで詳しくゴタクを述べるつもりだ。それにしても130〜300万画素級のサイバーショットでフォギーがフィックスされてしまう個体がそこそこ多い気がするのだが、気のせいだろうか。
 スタイリングは例のハンペンを立てたボディに回転レンズを組み合わせたものである。バッテリーはインフォリチウムS「NP−11FS」で、他のインフォリチウムと同じようにサイズに応じたムービカメラと互換性がある。駆動時間のリミットを分刻みで表示するのがスマートな特徴だ。何しろ、当時のデジカメの駆動時間は飽きれるほどプアだったからな。駆動時間は約70分で現在の視点からすると蒸発するような時間だが、当時のデジカメとしては及第点だ。それに、なにしろ1本7000円もする64MBで32枚しか撮影できない。こう聞くと2000年時のデジカメは使い物にならないなあと思うが、コンパクトフラッシュを使うカメラはもう少しリーズナブルに128MBの物が買えた。本カメラも一応128MBのメモリースティックに対応しているが、当時は痺れる値段がしただろうな。それに当時のサイバーショットシリーズは上限が128MBまでで、割と古いコンパクトフラッシュ機が1GBのメディアを認識するのに比べると雲泥の差がある。デジタルマビカもそうだが、当時のソニーのカメラは何かと使い勝手が悪かった。それなのにガジェット好きは賛美していたから、当時のソニーブランドはフォロワーを引きつける魅力に溢れていたのだ。拙僧は互換性大好きだから独自仕様の大好きなソニーを、それほど好ましく思っていないのだが、世界のソニーの後光は取り戻してもらいたいものである。
 本カメラの特長は180度回転するレンズユニットだが、レンズは名高いカールツアイスのディスタゴンである。ソニーの公式HPにもそう書いてある。この際、実際に作っているのがタムロンだろうがシグマだろうがどうでもよい。ライカ判換算で37mmF2.8の単焦点なのだからディスタゴンで良いだろう。気が利いているのは、本カメラは。「フォーカスプリセット」機能を搭載している。これは0.5m、1m、3m、7m、無限遠の5つのフォーカスを選択でき、あまり迅速でないAFユニットを多少なりとも補うようだ。勿論、ディスタゴンでスナップ撮影なら3mか7mに固定してスパスパと撮るのが吉であろう。露出モードも絞り優先AEやシャッター速度AEが選べるとモノのコンテンツに書かれているのだが、拙僧は処分してしまったので確認できない。37mm相当とはいえ、実際には6mm程度のの焦点距離のレンズなのだから、ちまちまと絞りなど設定するのは面倒で、拙僧はプログラムAEしか使っていないからだ。
 前モデルのDSC−F55Kとの違いは撮像素子の他にもレンズフードが角型から円型に変更になった。これにはネジが切ってあるからディスタゴンでフィルターワークの遊びができる。実際に専用ワイコンも発売した。他にも起動時間や撮影間隔が半分ぐらいになったというから大分使い勝手が良くなった。DSC−F55Kの登場から約1年後に登場したカメラだが、当時のデジカメの進化の早さを垣間見る。
                ☆           ☆
 思ったよりコンテンツが長くなってしまったが、ちょっとネガティブな締め方をするとソニーの殿様商売が見え隠れするカメラである。当時のフォロワーさんやガジェット好きさんはよく我慢したなあ。
 それでも、本カメラに8.8万円出せる金満家の方からすればデジカメでディスタゴンを使えるのならポケットマネーで楽な出費だったのだろう。

 では、撮影結果(桜祭り編)をご覧頂きたい。

(了:2015/8/20)

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