パナソニック ルミックスDMC−LZ2について


DMC-LZ2
案外使い物になるのだが、当時のルミックスの信頼性の低さが評価を下げる。

☆ジャンク度☆
電源不安定
撮影可能


DMC-LZ2 DMC-LZ2
 ライカブランドを見送った「ルミックス DC バリオ レンズ」。
 ライカ判換算で37〜222mmF2.8〜4.5の光学6倍ズームレンズを搭載する。


DMC-LZ2 DMC-LZ2
 ルミックスが輝かしいブランドの時代であった。


DMC-LZ2 DMC-LZ2
 単三型電池2本使用なので、ルミックスにしてはずんぐりとしたスタイル。  ホールディングは良好である。


DMC-LZ2 DMC-LZ2
 スタイリングはソツなく整っている。


DMC-LZ2 DMC-LZ2
 インターフェイスは常識的なデザインで困ることは少ない。。
 ちょっと、ダイヤルが勝手異に動いてている時がある。
 ルミックスDMC−FXシリーズのように埋め込み式でない、シーンモードダイヤルは直感的に分かりやすい。


DMC-LZ2 DMC-LZ2
 液晶ビュワーの見え具合は良好。
 電源は単三型電池2本で、そこそこ持つ。


DMC-LZ2 DMC-LZ2
 黒の個体も手に入れた。
 スタイリングはイイ具合なのだが、この個体の電源周りは更に問題がある。


DMC-LZ2
 電源スイッチなのにレンズが伸長しているのに注意。


 本カメラの登場は2005年の前半である。同時期のパナソニックとしてはルミックス DMC−FX7ルミックス DMC−FZ5が登場している。前者はルミックス DMC−FX1から始まった標準的な焦点域のズームレンズに手振れ補正機構を組み合わせるコンセプトが一定の完成を得ている。何かと使い勝手に問題はあったが、基本的なパッケージングは、この先の1000万画素級のモデルまで踏襲する。後者はルミックス DMC−FZ1の直接的な後裔機である。そもそも、ルミックスDMC−FZ1は「手ブレ補正機構を搭載した光学12倍ズームレンズを組み合わせたら楽しいだろう」というコンセプトでまとめたものであり、ハッキリ言って画質は大した優先順位ではなかった。しかし、その戦闘的なルックスと強気な価格帯から画質面の不満が紛糾した。実際、DMC−FZ1は1/3.2型と小型の200万画画素級の撮像素子を搭載するのだが、1/2.7型の300万画素級撮像素子に手ブレ補正機構を搭載しない光学10倍ズームレンズを組み合わせたオリンパスのキャメディアC−730UZの方が、遥かに画質は良かった。それでいて、DMC−FZ1は基本的にオートカメラなのだが、C−730UZはマルチモードAEを搭載して撮影の自由度が遥かに広かった。この解決の為、パナソニックは「本気印の手振れ補正機構搭載高倍率光学ズームレンズ機」としてルミックス DMC−FZ10を投入することになる。DMC−FZ5は基本的にはDMC−FZ1のパッケージングを踏襲するものの、DMC−FZ3までは1/3.2型の小型撮像素子を搭載していたが、1/2.5型の標準的な大きさの撮像素子を搭載している。これは本カメラやDMC−FX7と同等のスペックで、恐らく同じものだろう。そうなると撮像素子の大きさが異なるので、従来のレンズをそのまま使用は出来ない。なのでレンズを再設計し、DMC−FZ3までは35〜420mmF2.8だったのが、36〜432mmF2.8〜F3.3と若干望遠寄りになってF2.8通しだったレンズが望遠側で少し暗くなるF値可変型になっている。DMC−FZ1やルミックスDMC−FZ2では「手ブレ補正機構で押す」姿勢だったのだが、DMC−FZ5の発売に対しては「このクラスのカメラのレンズや撮像素子のパワーってこのくらいっしょ」と割り切ったのかもしれないな。実際、本気で撮影したいならDMC−FZ10/20があるわけだし。
 そんなライバルの中で、本カメラの特徴的なポイントは「単三型電池採用」「当時は珍しかったコンパクトボディに手ブレ補正機構付き光学6倍ズームレンズの組合せ」「廉価な500万画素級撮像素子」であろう。それはそれで全く嘘はついていない。しかし、カタログスペックは素晴らしかったルミックスDMC−LZ10が凄まじい程の駄目っぷりだったので、心配である。シリーズ的には本カメラが源流となるわけだし。
                ☆                 ☆
 結論から言うと、本カメラは悪いものでははない。確かにDMC−FX7に比べると、起動ももっさりしているし、AFもちょっと遅れる。しかし、DMC−LZ10の悲観的なレスポンスと比べると、普通の旧式デジカメとして使える。電源ON時にレンズが伸長し、この時にフォーカスが大迷いしてから撮影稼働状態になる。撮影稼働状態に遷移するのが約5秒弱で、2005年のコンパクトデジカメとしてはもっさりしたほうだが、決定的な欠点とまでは言えないだろう。レリーズボタンを押下してから、AFユニットが駆動し、シャッターが切れて画像の記録が終わるまで3秒程かかるが、これも常識的な範囲と言ってよい。画像の記録にも若干デュレイを感じるが、運動会で高速連射でも期待しない限りは問題にならないだろう。本カメラの光学6倍ズームはそれなりに使い甲斐があるので、限定的には運動会でも使えるかもしれない。ISO感度は自動でISO400モードまでアップする筈なのだが、悪天候下の屋外や薄暗いアーケード街でも最高でISO100だった。シャッター速度も1/40程度まで遅くなったが、手ブレが原因と思われるピンボケは無かった。もしかしたら、本カメラの手ブレ補正機構は効果的なのかもしれない。もっとも、実質的な焦点距離は4.5mmなんだから、本来は1/40程度なら吸収してくれないと困るな。被写体が暗いとAFも迷うが、ほぼ正確に合焦する。ピンボケ率はDMC−LZ10とは比べ物にならない程に低く、安心できる。DMC−LZ10は設計上に無理か問題があるのではないだろうか。
 諸元を補足するとライカ判換算で37〜222mmF2.8〜4.5の光学6倍ズームレンズを搭載する。ライカブランドを見送り、ルミックスブランドのレンズとなったが、勿論、それで写りが劣るということは無いな。レンズは「開放」と「絞り込み」の2段だが、これが実際に開口部を絞り込んでいるのかNDフィルターを介入したのかはよくわからない。撮影画像を見る限り、雲天化で開放と思われるカットと晴天下で絞り込んだカットだと絵作りが異なるように見える。開放のカットはエッジの強調はかなり抑えて発色も自然で諧調もなだらかである。絞り込んだカットはエッジはシャープで発色も「ルミックス」っぽい塗り絵だな。ハイライトに飽和を確認できるが、コントラストは比較的制御の範囲内に思える。少し日が陰ったりアーケード街の照度の抑えたシチュエーションの方が作画は安定傾向にあると思う。晴天下だとソフトウェアの補正が強めにかかるんじゃないかな。大したもんだとは思えないが、逆に薄暗いシチュエーションならポートレート風な画像を撮影するのも不可能ではない。
 本気で使う方がいらっしゃるかは不明だが、内蔵メモリを搭載している。本カメラを処分する際には忘れずに消すべきだな。
                ☆                 ☆
 割と酷評したDMC−LZ10だったが、その源流たる本カメラはそこそこ使い物にあった。DMC−LZ10が手を抜いたか設計の省略具合の精度が欠けていたのだろう。
 本カメラの弱点は機械的な信頼度の低さである。この当時のルミックスは電源の不良で、電源スイッチがOFFなのに勝手に電源が入ったり切れたりするのだ。これは本カメラだけではなく、DMC−FXシリーズの幅広い機種で報告されているメジャーなトラブルである。専用電池仕様のDMC−FXシリーズと単三型電池仕様の本カメラでは、電源周りの設計が異なると思うのだが、パナソニックのベース基盤に何かしらの不具合があるか、パーツ供給先のクオリティに問題があったのだろう。
 なので、迂闊に電池を詰めたままでバックに入れると不都合が起きる。カメラとしての基本性能が良好なレベルなので惜しいな。パナソニックの設計や部品調達、製造の品質不良はちゃんと総括する必要がありそうだな。


 では、撮影結果(ファミリー牧場モデル撮影会編)を見て頂きたい。

(了:2013/9/18)

クラデジカメ系列メニューへ戻る
「意してプラカメ拾う者なし」へ戻る