パナソニック ルミックスDMC−FZ7について


DMC-FZ7
本気印のFZ二桁シリーズとは似て非なるお気楽カメラ。

☆ジャンク度☆
無し
撮影可能


DMC-FZ7 DMC-FZ7
 バリオエルマリート銘の光学12倍ズームレンズに手振れ補正機構付きでないと話にならない。
 撮像素子のサイズや焦点距離は先代のルミックスDMC−FZ5と大して変わっていないのだろう。


DMC-FZ7 DMC-FZ7
 グリッピングは多少窮屈。
 シーンモードオンリーだった初代に比べると、マニアル主導型になったインターフェイス。


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 背亜が高くパフォーマンスを感じさせる内蔵フラッシュだが、一度も使っていない。

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 432mm相当の超望遠域を活用するとなれば、EVFが重要になる。


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 基本的には常識的なルミックスのインターフェイスデザイン。
 ルミックスDMC−LX1譲りのジョイスティックが売りなのだそうだ。


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 バッテリーが初代の物よりも大きくなった。
 それで撮影枚数が大幅に増えたとは思えないのだが。


DMC-FZ7 DMC-FZ7
 縁あって銀と黒の個体を確保。
 こんな値段だしなあ。


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 初代のルミックスDMC−FZ1と並べてみる。
 角の辺りが丸くなって、肥えたなあ。




 本カメラはルミックスDMC−FZシリーズのスタートモデルであるルミックスDMC−FZ1の正当な後継者である。先代のDMC−FZ1は2002年に登場し、コンパクトなボディに35〜420mm2.8と明るい光学12倍ズームレンズに手振れ補正機構を組みあわせて世のガジェット好きを熱狂させた。しかし、緒戦早々から画質面での不安が前線から聞こえ始める。つまり、前年の2001年に登場した、手ブレ補正機構も搭載しないローテクなオリンパスのキャメディア C−700UZに比べ画質の打撃力が劣っている事が露見したのだ。また、DMC−FZ1は基本的にオートカメラで、肩に載るダイヤルは被写体に見合ったシーンモードしか存在しなかった。比べてC−700UZはマルチモードAE搭載でマニアル露出も可能だったのである。これについてはパナソニックも織り込み済みで、本来、DMC−FZ1は気軽に廉価にコンパクトなボディに高倍率ズームレンズと手ブレ補正機構を組みあわせて楽しんでもらうのがコンセプトだった。なので、撮像素子は当時の標準からかなり小さく1/3.2型で画質は抑え気味。露出モードもそれなりに楽しめるシーンモードを登載すれば良しとしたのだ。真面目に露出を決めるようなコンセプトではなかったのである。本気で作ったら、かなり高くつくし、ボディも大柄になるのだ。しかし、あれこれ弄るのが好きなガジェット好きは承知せず、ひとまずパナソニックは露出制御のできる改良型のルミックスDMC−FZ2を投入した。一方、画質の方は撮像素子のサイズの制約上、どうにもならない。困った事にDMC−FZ1/FZ2は曲がりなりにもライカのレンズを搭載していた。なのでライカ信仰者からの画質に対する不満も激しく、パナソニックは2003年11月にルミックスDMC−FZ10を、2004年8月にはDMC−FZ20を投入する。前者は400万画素級で後者が500万画素級の撮像素子だが、画質的には画素数の違いは問題にならないだろう。肝心なのは撮像素子が1/2.5と大型(他人並)になり、レンズが大型化しパワーアップした。操作系も初めから露出などの任意のプロパティを設定できるデザインになった。ボディはかなり大型になり、価格の割にはEVFの出来はイマイチだったが、画質は満足なもので「本物のカメラ」になった。その代わり値段は跳ね上がったが、これでガジェット好きもライカ信仰者の爺さんも納得したのである。めでたしめでたし。
 とはいえ、DMC−FZ一桁シリーズは廃れなかった。ちょっとしたミニチュアめいた一眼レフカメラ風のルックスやサイズは好感が持てるし、そんなにパワフルな画質は要らないから、安く軽くしてほしいニーズもあったのだ。とはいえ、ライカのレンズを搭載したカメラがオリンパスに写りが負けているのはちょっと悔しい気がする。そんな思いをパナソニックは吸い上げて、300万画素級のDMC−FZ3に発展していくのだが、撮像素子のサイズは相変わらずだったから、根本的な解決にはならなかったんじゃないかな。画質面でひとまず満足がいくようになったのは、DMC−FZ20と同等の撮像素子を搭載したルミックスDMC−FZ5の登場を待たねばならない。パナソニックからすれば、膨大なムービーカメラのノウハウをちょっくら流用すれば、安く簡単にスチルデジカメなんかでっち上げて、ライカのレンズをつければいい利ザヤが稼げると思っていたんだろうけど、思ったよりもスチルデジカメの購買層はめんどくさい連中だったのだ。

                ☆                 ☆

 DMC−FZ二桁シリーズは、2006年になってバリアングル液晶ビュワーに800万画素級の撮像素子を搭載したDMC−FZ30に発展する。そして、1000万画素級撮像素子に換装したDMC−FZ50に至る。DMC−FZ50は、まだまだ芽生え的なコンシューマユースのデジタル一眼レフカメラに安ズームの組合せを蹴散らすほどの打撃力を持ったカメラだったが、オリンパスのE−10/20と同様に中途半端な存在としてデジタル一眼レフカメラの普及の陰に消えた。
 DMC−FZ30と同時に登場したのが、今回のテーマであるルミックスDMC−FZ7だ。本カメラはライカ判換算で36〜432mmF2.8〜3.3のバリオエルマリート銘を与えた光学12倍ズームレンズに600万画素級の撮像素子を組みあわせたものである。基本的にはDMC−FZ5のバージョンアップで、恐らくレンズも同じものを搭載している。
 DMC−FZ一桁シリーズには、「望遠側の画質がイマイチ悪い」「プログラムAEが無責任に遅いシャッター速度を算出する」「ちょいちょいAEが不安定でかなりアンダーになる」という特徴があった。本カメラもそれを踏襲している。「望遠側の画質がイマイチ悪い」のはシャッター速度を極端に遅く算出するAEと関連があるな。ライカ判換算で432mmの超望遠域にもかかわらず、シャッター速度が1/100以下を算出するのは如何なモノだろうか。それでISO80モードなのだから頭に来てしまうな。もっと、積極的に感度をあげてほしい。無責任なライター連中がISO感度のゲインアップで画質が劣化するなどとほざくが、ピントがあってこその代物である。手振れ補正機構がどの程度あてになるのかは分からないが、ISO400でシャッター速度が1/500なら確実に手振れはしない。本カメラはお気楽カメラなのだから、大して違いもしない画質にこだわらないでほしいな。そもそも、光学系をシフトする手振れ補正はレンズの理想的な光線状態を外すんだから、手ブレ補正機構で画質が良くなるなんて、それほど感心したことではない。
 シャッター速度さえ常識的に算出してくれれば使いやすいカメラである。起動は2〜3秒とちょっと遅いが、撮影のレスポンスは良い。あまり欲張ったスナップでもしなければ近代的な戦闘にも耐えるだろう。画質面も、最初からプログラムAEなんかにしないでシャッター速度優先AEに設定するべきだったかもしれないな。或いはISO400にするか。起動は少しもたつくが、撮影レスポンスは悪くないので、歩きながら撮影などと適当な事をしなければよい画像を得ることができる。ちゃんとした露出が決まっていれば美しい画像を撮影すると言っていいのではないだろうか。最望遠はあまり期待しない方がいいけど。

                ☆                 ☆

 DMC−FZ7は使いようによっては悪いカメラではない。プログラムAEが常識はずれな露出を算出するからで、気づけば露出をシフトすればよいのだ。その辺を拙僧が気づかず、本来のパフォーマンスは生かせなかったのかもしれない。
 撮影結果の(雨のローカル祭り編)は生憎の大雨で特に本カメラにとっては辛いシチュエーションになっただろう。積極的に露出を設定するとイイカメラなのだろうが、DMC−FZ一桁シリーズの「オートカメラ」のコンセプトからは外れるし、そういうカメラではない。
 それらは本カメラの欠点ではないのだが、困ったのは同時期には既に「きみまろズーム」のルミックス DMC−TZシリーズが登場して、本カメラのコンパクトボディ+高倍率ズームレンズ機のシェアを圧迫し始めていたことだ。

 では、撮影結果(雨のローカル祭り編)を見て頂きたい。

(了:2014/11/30)

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