ニコン クールピクスS3300について


COOLPIX_S3300
ニコンもここまで廉価なモデルを出さなければならないレッドオーシャン戦争の無常。

☆ジャンク度☆
無し
撮影可能


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 かなり立派に薄いボディ。
 その為に汎用的なバッテリーであるNP−45とかNP−50を採用しなかったのなら、ちょっとガッカリ。

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 26mmから始まる光学6倍ズームレンズを登載。
 

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 ひとまずニッコールなのだから、恐ろしい話だ。


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 素晴らしくスリムなボディ。


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 とにかく「ニコン」のデジカメなのは間違いない。


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 操作系は常識的なデザイン。
 妙なタッチパネルよりも遥かに安心。

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 ちょっと亜流なバッテリーを採用する。
 なのでロワの御世話に。

 「戦争は数だよ兄貴」

 そんなセリフがリアルな拙僧は立派な中年なのだ。それはともかく、数を揃える(販売する)ためにはコスト安が重要なキーになる。ちょっと前まではキタムラの店頭で6000〜8000円の通年福袋が並んでいた。勿論、GEとか華威とか愛国者とかうさん臭いブランドではなく、我国の一流ブランドの物だ。最近は見かけないのだが、そういう廉価物というレッドオーシャンには手を出さないポリシーに変更したようだ。それはそれで懸命だと思う。もっとも、その通年福袋のエリアは、現在ではスマートフォンに切り替わっているから、セラーとしても安デジカメよりもカメラ機能がついたスマートフォンを売りたいのだろう。
 本カメラの登場は2012年の2月である。メーカーの公式HPも、わりと発売日を記載していない場合が多いのだが、そこは余裕のニコンである。公式HPでちゃんと書いてあった。それに、本カメラは近代のコンパクトデジカメとしては例外的に取り扱ったコンテンツが多い。今ではコンパクトデジカメを買ったなどという話題は、ブログにもフェイスブックにもツイッターにも取り上げの対象にならない熱度なのだ。要するに安かったから「数」も出たのだろう。
             ☆           ☆
 本カメラは1600万画素級の撮像素子にライカ判換算で26mm〜156mmF3.5〜6.5の光学6倍ズームレンズを組み合わせる。驚くのが光学シフト手振れ補正機構付き。ニコンで言うところのVRだな。オリンパスとかペンタックスとかだったら、確実に電子式手振れ補正機構になるだろうな。それがダメだということではないのだが。手に取ると素晴らしく軽い。そもそも、素晴らしく薄い。だからなのか、バッテリーが汎用性のあるNP−45じゃないくて、ちょっと特殊なEN−EL19を採用している。NP−45ならフジフィルムやオリンパスやペンタックスやカシオなど、多くのコンパクトデジカメで採用しているから我が師団の余剰にあるのだが、本カメラの為にワザワザ、ロワの互換性を購入した。この種のコンパクトデジカメの互換バッテリーは480円程度だと思っていたのだが、780円もしたよ。円高で高くなったのだろうか。
 それで、本カメラが店頭で幾らで並んでいたのかというと、どうも最安値で6300円らしい。キタムラで並んでいた価格らしいから、秋葉原のバッタ屋だといくらだったかか想像できないな。いや、バッタ屋よりもキタムラの方が安くて遥かに信用できるのだが。それにしても、ひとまずニッコールの名を冠した光学6倍ズームレンズを搭載したカメラが新品で6300円なのだ。よく知らないけど、気の利いたSDXCカードよりも安い気がするな。ニコンは製造利益を上げていたのだろうか。まさか、内製の設計は人件費タダ同然とか旧世紀の製造業や三河の田舎自動車屋みたいな呑気な気分でいないと期待するんだけど。前述の通り、既に複数の国内メーカーが廉価デジカメ市場からの撤退を表明しているが、賢明な判断だろうな。
 ちなみに拙僧は200円で手に入れた。なので、幾分、点数が甘くなるのは仕方ないよな。本カメラの外観は美しく、梨地のシャンパンゴールドもサマになっている。高級感とまでは言わないが、それなりに質感を維持していると言えるだろう。全体的に動作は緩慢ではある。レリーズ後のタイムラグとAFの動作で、被写体にレンズを向けながら3秒を数えるような運用はシリアスなゲリラ戦では時に致命傷になる。困ったのはシャッターが切れた後で、画像処理と画像の記録で3〜4秒のデットタイムが発生するのだ。まるで旧世紀のデジカメ並みである。2012年に登場したカメラとしては信じがたいな。しかし、そういうのは運用である程度は回避が可能だ。拙僧は普通に3台以上のカメラを同時運用するので、敵の反撃は別のカメラで対処するまでだ。ちょっと織田軍の足軽部隊の運用のようでアンティークだが、文句ばかり言っても仕方ないな。
 拙僧が感心したのが緩慢ながらもAFのヒット率が高く、AEが適切なのだ。ルミックスDMC−LZ10のような本当にダメなカメラは人間が対応不可能な低速のシャッター速度を算出しちゃうのだが、本カメラはそんなことはない。光学シフト手振れ補正も効いているのだろうが、ほどほどに積極的なISO感度アップをしているのと、画像処理が強力なのだろう。確かに、本カメラでISO400モードで撮影した画像はノイジィだろうし発色も不自然だが、拙僧のようにひとまず鑑賞できる画像が撮影できればよいスナッパーにしてみれば、ピンボケや手振れよりも遥かにましだ。ISO400モードで画質(拙僧なんて1mmも気にもしない価値観だ)が落ちるなどと、真面目にレポートしたコンテンツを展開なさっている方もいらっしゃるが、そもそも、実売価格で6000円台のコンパクトデジカメで語っている場合ではないだろう。ダイナミクスレンジ(ラチュード)も狭くハイライトもとび気味で、晴天下でもちょっとバランスが怪しい。多分、プアなレンズを画像処理でリカバリーする設計思想なのだろう。広角側で画像の四隅が引っ張られるような歪みも確認できるが、それで写真が撮れないのなら本カメラを買ってはいけないな。少なくても5倍は投資をするべきだろう。拙僧は200円で拾ったから文句も無い。コストパフォーマンスが素晴らしいカメラだ。780円のロワ製バッテリーへの投資も惜しくない。いや、ちょっと惜しいか。
             ☆           ☆
 世代的にはクールピクスS6000の延長上にあるのだろう。何かと誰にでもお勧めできるカメラではなかったニコンのクールピクスだが、ひとまず標準並みのバランスになったのが「キムタク効果」以降のクールピクスS500だった。当時は廉価モデルではなかったSシリーズだが、本カメラの登場時には怪しくなって、上位クラスとしてPシリーズを編成している。本カメラの登場時にはタッチパネル式インターフェイスを搭載したクールピクスS4300も存在したらしいが、どうせロクでもないだろうから常識的な本カメラの方が後悔が無いだろう。
 当たり前のひな壇評論家のような事を言うと、1/2.3型の撮像素子で1600万画素級というのは盛りすぎだろう。ニコンのデジカメにしてはAEの算出も頑張っているのだが、根本的に撮像素子の体力が不足しているので、撮影結果はちょっとナーバスだ。それでも新品で6000円台のカメラとしては良くできた方ではないだろうか。
 確かにお子さんの運動会で連続撮影は不可能だが、そういうシリアスなシチュエーションなら最低でも3万円台のお金をメーカーに払うべきだろう。どうしても財布が寂しいのなら、3000円くらいの800〜1000万画素級の気の利いた中古コンパクトデジカメをお求めになったほうがイイ。ソニーかキヤノンのちゃんとしたコンパクトデジカメが買える筈だ。具体的ににはパワーショットのSシリーズとかだ。もっとも、ソニーだとメモリースティックDuoだったりして、メディア代で高くつくかもしまうかもな。
 拙僧はコンパクトデジカメが最も幸せだったのは600〜800万画素級だったと確信しているから、ファインピクスF10あたりが今でも近代戦に耐えると思っているのだが、やっぱりxDピクチャーカードの制約で高くつくだろう。上手くいかないなあ。

 では、撮影結果(河津桜&枝垂桜編)をご覧頂きたい。

(了:2014/04/07)

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